信託受益権

Q−8: 信託受益権の持つ意味とその価値評価は?

◆ 信託とは現在収益を生んでいる或いは将来収益を生み出す可能性のある資産を信託銀行に預託する行為を意味します。信託の対象になるものには、映画、アニメ、本、音楽などの著作権などもありますが、ここでは最も頻繁に行われている不動産の信託について考えてみたいと思います。

◆ A社は自社ビルの流動化を検討しています。但し、流動化後も自社ビルとして使用することが前提条件。 信託のプロセスは概ね次のようになります。詳細は添付チャートをご参照下さい:

     @ A社は自社ビルを信託銀行に不動産管理処分信託します。

     A 代わりに、信託銀行はA社に対し信託受益権を供与します。

     B A社は信託受益権をSPC、信託銀行、リース会社或いは不動産ファンドなどに転売します。

     C A社は信託受益権の譲渡代金を受領します。

     D 信託銀行はテナント(このケースではA社)と賃貸借契約を締結します。

◆ セール&リースバックに似ているとお気づきになられた方も多いと思います。不動産売買では宅建業法に基づく重要事項の説明が行われて居りますが、それでも不動産取引でのトラブル発生が現在でも少なくありません。一方信託の場合は信託銀行によるDue Diligenceで不動産物件やテナントの厳格な審査が行われます。裏腹に初期コスト、信託期間の費用が高い為、10億円未満の物件には不向きです。 又、信託の持つ重要な意味・目的として、”真正取引””倒産隔離”があります。これは、SPCへの投資家やノンリコースファイナンスを供与する金融機関を保護するもので、万一オリジネーター(元々の不動産オーナーのこと)が倒産したような場合でも、信託された不動産は全く影響を受けないというメリットがあります。オフバランスシート効果とも呼ばれており、アセットファイナンスやノンリコースファイナンスの最大の特徴なのです。

◆ それでは信託受益権とは何でしょうか?信託は不動産の売買行為と略同じ意味を持ちます。ただ信託しただけでは、オーナーは代金を受領することは出来ますが、使用することはできません。そこで、使用権として信託受益権が与えられるのです。信託受益権は不動産の金融商品化の典型例とも言われています。信託受益権は現物不動産より流動性が高く、市場では略現物と同様のレベルで取引されています。転売も容易で、外資系不動産ファンドの取り扱いはその殆どが信託受益権です。現物が市場価格や含み益などで評価され勝ちである一方で、信託受益権は不動産が生み出す収益性・利回り、つまり金融商品として評価されているのです。且つ、厳格な信託銀行によるDD済みなのですから、信用と安心感を伴います。尚、不動産の売買は宅建業者により行われますが、信託受益権は金融商品取引業者によって行われることが義務付けられています。

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                信託受益権購入方式→信託受益権購入方式.jpg

 

 

 

 

 

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